建具職人に必要な工具20選

建具を作る現場では、用途に合わせた道具を正しく使い分けることが欠かせません。
今回は建具職人が実際に日常で使用している 20種類の道具 をまとめて紹介します。
普段なかなか目にしない専門的な道具から、身近な工具まで、どれも欠かせないものばかりです。

1. 毛布

作業台の上に敷き、材料を傷つけないように保護する必需品。最初に必ず敷いてから作業を始めます。

2. 作業台(専用の台)

墨付けや加工時にちょうど良い高さになるよう、自分専用で製作したもの。材料を置く際に欠かせません。

3. 物差し(差し金)

1mの物差しと、3尺(約90cm)の物差しを使い分けています。大きな建具は2m近くあるため、主に長いものを使用。

4. ハタ金(締め具)

材料を束ねて固定し、墨付けする際に便利。建具づくりでは使いやすいサイズを愛用しています。

5. スコヤ(直角定規)

角度を測ったり90°を出すための必須工具。バタと併用し、正確な墨付けに役立ちます。

6. かんな(平かんな・際かんな)

・ 平かんな:面取りや寸法調整に使用
・ 際かんな:框(かまち)の角など、普通のかんなでは削れない部分に使用

7. のみ(鑿)

主に15mmと6mmを使用。組み立ての際に出るバリ取りや細部の調整に欠かせません。

8. ゴムハンマー

組み立ての際に最初に使用。木材を傷つけずに部材同士を密着させます。

9–10. 金槌と当て木

どうしても隙間ができる場合、直接叩くと傷がつくため、当て木を介して叩きます。

11. ノギス(デジタル)

部材の厚みや寸法を正確に測定。デジタル式で素早く確認できます。

12. 手のこ(胴付きノコギリ)

組み上げた後に出る余分な部分を切り落とすために使用。仕上げを平滑に整えます。

13. のこぎりガイド

まっすぐ切るための補助具。これがあることで正確な直線切りが可能に。

14. 白引き・白欠き

寸法を正確に出すための道具。スコヤと組み合わせて使い、真っ直ぐな線を引きます。

15. 鉛筆

基準線を描くために使用。濃い芯(2B〜4B)を選び、作業中に消えにくいようにしています。

16. のり付け棒

ホゾ穴にのりを均一に塗り広げるための専用棒。しっかりと接着するために欠かせません。

17. サンドペーパー(ペーパー当て木)

かんなでは削りにくい細部の処理や、ささくれの仕上げに使用。小さな傷消しにも便利です。

18. のり刷毛

建具に紙を貼る際に使用。紙全体にのりを均一に塗るための必需品。

19. カッター

紙を貼った後の余分を切り落とす際に使用。常に切れ味の良い刃に交換して使います。

20. 紙切り定規

カッターと併用。紙をまっすぐ切るために定規を当てがって使用します。

■ まとめ

以上が、建具職人が日々使っている20種類の道具です。
一つひとつの道具には明確な役割があり、それぞれを正しく使い分けることで、美しく精度の高い建具が仕上がります。

■最後に

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