視聴者の方から
「古い障子を剥がすとき、のりや紙の残りを取るのが大変で、カッターなどで削ると木の部分まで傷ついてしまいます。何かうまい方法はありませんか?」
という質問が届きました。その質問に建具職人・佐藤さんが回答します。
■ポイント①:濡らし方
障子をきれいに剥がすには、大きく2つのポイントがあります。
1.濡らし方
2.道具の使い方
まず、濡らす際に使う道具ですが、
たっぷりの水
水をよく吸う清潔な布
を用意します。
作業の際には、下に段ボールなどを敷いておくと床が濡れず安心です。とにかく、障子紙をびちゃびちゃになるくらいたっぷり濡らすのがコツです。
特に、障子の骨の部分(のりがついている部分)には、重点的に水を含ませるようにしてください。
■ポイント②:時間とタイミング
水をたっぷりかけたら、5分ほど置いてから剥がすと、きれいに取れるようになります。
実際にやってみると、「齋藤勇治建具店」で採用している強い障子紙(タフトップ)を使っていれば、破れずにきれいに剥がれます。紙の残りものもほとんどありません。
■100均の障子紙との比較
次に、100円ショップの安価な障子紙で試してみたところ、濡らしただけで破れてしまい、きれいに剥がすのはかなり難しいという結果になりました。
薄くて弱いため、力を入れなくてもすぐに穴が開いてしまいます。このような紙では、剥がす作業にかなり苦労することになります。
■水のかけ方について
全体に霧吹きで水をかける方法もありますが、のりの部分だけに水をしっかりつける方が効率的で失敗も少ないです。
タフトップのように丈夫な紙なら全体に濡らしても問題ありませんが、薄い紙だと破けてしまいます。
■道具の工夫:カッターではなくサンドペーパー
紙を剥がした後、どうしても残る古い紙やのりを取るのに、カッターで削るのは木を傷つける原因になります。
そこでおすすめするのが、
角材にサンドペーパー(#240)を巻き付けた自作道具です。
障子をしっかり乾燥させた後、この道具で平らにこすることで、カッターよりも安全かつきれいに残りカスを除去できます。
■ポイント③:乾燥が重要
剥がした後は、しっかり乾燥させることが重要です。濡れたまま新しい紙を貼ると、のりが効かず、きれいに仕上がりません。
最低でも丸1日は乾燥させてから、次の作業に移りましょう。
■まとめ
きれいに障子紙を剥がす手順:
①.布でたっぷりの水を接着部分につける
②.5分程度待つ
③.障子紙をゆっくり剥がす
④.濡れた障子本体を1日乾燥させる
⑤.サンドペーパー工具で残り紙を取る
■最後に
タフトップのように丈夫な障子紙を使うと、剥がすのも貼るのも簡単で仕上がりもきれいになります。 100均の紙は安価ですが、薄くて破れやすく、扱いが難しいので注意が必要です。