視聴者の方から
「障子を貼るとき、100均の刷毛でも大丈夫ですか?」
という質問が届きました。その質問に建具職人・佐藤さんが回答します。
→工夫すれば使えます!
ただし、そのままだと塗りにくいため、少し手を加える必要があります。
■本来の障子用刷毛とは?
・ 建具職人や障子屋が使う「専用刷毛」は約7,000円。
・ 弾力のある毛質で、塗るというより「置く」ように糊をつけられる。
・ 毛が短くて硬め。塗りやすく、しっかりした仕上がりになる。
■ 一般家庭では?
・ 専用刷毛は高価なので、普通の家庭ではなかなか手が出ません。
・ そこで代用できるのが 100均の刷毛(天井塗装用など)。
■ 100均刷毛を使いやすくする「改造方法」
工夫①:毛をカットする
・ 元の刷毛は毛が長くて柔らかいため、糊がうまく塗れない。
・ 毛を半分くらいの長さ(約2cm)にカットすると、弾力が出て専用刷毛に近づく。
・ 切るのに勇気がいるかもしれませんが、使いやすさが全然違います!
工夫②:毛先をそろえる
・ 切りっぱなしだと毛先が不揃いになり、糊がはみ出る原因に。
・ なるべく平らに均一にカットしましょう。
・ デコボコせず、刷毛が水平になるよう意識。
■ 選ぶときのポイント【3つ】
ポイント 内容
①幅 15cm程度の広めの刷毛が使いやすい。糊を効率よく置ける。
②毛の長さ 切った後に約2cm程度残すとベスト。弾力が出る。
③切り方 毛先が平らに均一になるようカットすること。
■ 結論
専用刷毛を買わなくても、100均の刷毛でOK!
少し工夫すれば、家庭でもきれいに障子貼りができます。
■最後に
興味を持っていただけた方は、ぜひ障子.comでご自分にぴったりの障子を探してみてくださいね!
■ 障子を長持ちさせるコツは「優しく扱う」こと 「障子を長く使うには、どうすればいいですか?」という質問に、建具店の会長が答えてくれました。 ポイントはとてもシンプル。 開け閉めを“優しく”行うこと。 「力を入れてバタンと閉めるのではなく、そっと開けて、そっと閉める。お茶会などの場ではそれが当たり前の作法なんですよ」と会長。 日常のちょっとした心がけが、障子を長持ちさせる秘訣なんですね。 ■ 掃除の基本は“乾いた道具”で 次に気になるのが掃除の仕方。 「昔はハタキでホコリを落としたり、うすい空気の吹き出し(空吹き)で掃除していました」と会長。 濡れ雑巾で拭くのはNG。 障子紙が湿気で伸びたり破れたりしてしまうため、乾いた方法でホコリを落とすのが基本だそうです。 ■ 現代の家でも使える“やさしい掃除法” 最近の住宅はフラットな壁が多いですが、日本家屋は凹凸が多いのが特徴。 そこにホコリが溜まりやすいので、軽いハンディモップなどで優しくなでるように掃除するのが効果的。 「そのくらいの掃除なら、とても良いと思いますよ」と会長も太鼓判。 ■ まとめ 障子を長く美しく保つコツは、 ・ 優しく開け閉めする...
建具職人の佐藤さんに、見慣れない形の鉋を見せてもらいました。 一見すると「変わった鉋」に見えますが、これは紙貼り鉋(かみはりがんな)」と呼ばれる特別な道具。
■ 紙を貼る部分を削るための“専用鉋”
この鉋は、障子の「紙を貼る部分」だけを削るための専用工具です。 ほんのわずかな深さを一定に削ることで、紙がぴったりと収まるように仕上げられます。
■ 普通の鉋ではできない仕事
「この鉋はその作業にしか使わないですね」と佐藤さん。 まさに障子建具職人特有の鉋であり、日々の手仕事の中で欠かせない存在です。 細部の仕上げに欠かせない一本なんです。
■ 一枚の障子に込められた手仕事
「毎日心を込めて障子を作っています」 そんな佐藤さんの言葉からは、効率よりも“美しさと丁寧さ”を重んじる職人の誇りが伝わってきます。
■最後に
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建具職人・佐藤さんの手にあるのは、少し変わった形の鉋(かんな)。 これは「際鉋(きわがんな)」と呼ばれる、職人の必需品です。
■ 際鉋(きわがんな)とは?
際鉋は、木の角(かど)や端(はし)ぎりぎりを削るための特別な鉋です。 普通の鉋は刃が真ん中にあるため、壁際などは削り残してしまいます。 ですが、際鉋は刃が片側に寄っているので、端まできれいに削れるのが特徴。
■ 障子づくりに欠かせない道具
佐藤さんによると、障子の「面取り」など細かい仕上げにはこの鉋が欠かせないそうです。「普通の鉋では届かない場所も、際鉋なら端まできれいに削れるんですよ。」 実際に使うと、木の角が滑らかに整い、美しい仕上がりに。 “この工具じゃないとできない仕事がある”という言葉がぴったりです。
職人の手仕事は、こうした道具の工夫に支えられています。 道具を知ることは、職人技の本質を知ることでもあります。
■最後に
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