■ 職人の長すぎる定規、その正体は?
建具職人の作業場に並ぶ、たくさんの「差し金(さしがね)」。
どれも似たように見えますが、実はそれぞれ長さも用途も違うのだそうです。
「これ全部使うんですか?」と尋ねると、
「ええ、ここにあるのは全部、頻繁に使っています」と職人さん。
■ それぞれの差し金の違いとは
まず一番短いものは1尺(約30cm)。
細かい寸法や、障子の桟(さん)などの短い部分を測るときに使います。
次にやや長めのものは1メートル程度で、
障子枠など少し大きめの部材を測るのに便利。
■ “最長3.6メートル”の巨大差し金
そして最後に登場したのが、職人の秘密兵器ともいえる特注の差し金。
通常よりはるかに長く、なんと最大で3メートル60センチまで測定可能!
「障子や建具の大きな一枚板を測る時には、これが欠かせません」とのこと。
この一本で、細部から大型の建具まで、すべて正確に仕上げられるのです。
■ 丁寧な寸法が、美しい障子をつくる
障子や建具は、ほんの数ミリのズレが仕上がりを左右します。
職人の手に馴染んだ差し金こそ、精度と美しさを支える道具。
「毎日使うからこそ、いいものを長く大事に使うんです」
そんな言葉から、職人仕事の本質が垣間見えました。
■最後に
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■ 障子を長持ちさせるコツは「優しく扱う」こと 「障子を長く使うには、どうすればいいですか?」という質問に、建具店の会長が答えてくれました。 ポイントはとてもシンプル。 開け閉めを“優しく”行うこと。 「力を入れてバタンと閉めるのではなく、そっと開けて、そっと閉める。お茶会などの場ではそれが当たり前の作法なんですよ」と会長。 日常のちょっとした心がけが、障子を長持ちさせる秘訣なんですね。 ■ 掃除の基本は“乾いた道具”で 次に気になるのが掃除の仕方。 「昔はハタキでホコリを落としたり、うすい空気の吹き出し(空吹き)で掃除していました」と会長。 濡れ雑巾で拭くのはNG。 障子紙が湿気で伸びたり破れたりしてしまうため、乾いた方法でホコリを落とすのが基本だそうです。 ■ 現代の家でも使える“やさしい掃除法” 最近の住宅はフラットな壁が多いですが、日本家屋は凹凸が多いのが特徴。 そこにホコリが溜まりやすいので、軽いハンディモップなどで優しくなでるように掃除するのが効果的。 「そのくらいの掃除なら、とても良いと思いますよ」と会長も太鼓判。 ■ まとめ 障子を長く美しく保つコツは、 ・ 優しく開け閉めする...
建具職人の佐藤さんに、見慣れない形の鉋を見せてもらいました。 一見すると「変わった鉋」に見えますが、これは紙貼り鉋(かみはりがんな)」と呼ばれる特別な道具。
■ 紙を貼る部分を削るための“専用鉋”
この鉋は、障子の「紙を貼る部分」だけを削るための専用工具です。 ほんのわずかな深さを一定に削ることで、紙がぴったりと収まるように仕上げられます。
■ 普通の鉋ではできない仕事
「この鉋はその作業にしか使わないですね」と佐藤さん。 まさに障子建具職人特有の鉋であり、日々の手仕事の中で欠かせない存在です。 細部の仕上げに欠かせない一本なんです。
■ 一枚の障子に込められた手仕事
「毎日心を込めて障子を作っています」 そんな佐藤さんの言葉からは、効率よりも“美しさと丁寧さ”を重んじる職人の誇りが伝わってきます。
■最後に
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建具職人・佐藤さんの手にあるのは、少し変わった形の鉋(かんな)。 これは「際鉋(きわがんな)」と呼ばれる、職人の必需品です。
■ 際鉋(きわがんな)とは?
際鉋は、木の角(かど)や端(はし)ぎりぎりを削るための特別な鉋です。 普通の鉋は刃が真ん中にあるため、壁際などは削り残してしまいます。 ですが、際鉋は刃が片側に寄っているので、端まできれいに削れるのが特徴。
■ 障子づくりに欠かせない道具
佐藤さんによると、障子の「面取り」など細かい仕上げにはこの鉋が欠かせないそうです。「普通の鉋では届かない場所も、際鉋なら端まできれいに削れるんですよ。」 実際に使うと、木の角が滑らかに整い、美しい仕上がりに。 “この工具じゃないとできない仕事がある”という言葉がぴったりです。
職人の手仕事は、こうした道具の工夫に支えられています。 道具を知ることは、職人技の本質を知ることでもあります。
■最後に
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