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雪見障子や猫間障子は、普通の障子とは構造が少し違い、外し方や紙の張り替え方にもコツがあります。 この記事では、 ・ 障子の外し方 ・紙の剥がし方と乾燥のポイント ・新しい紙の貼り方 ・取り付けの方法 ・よくあるトラブルの対応 この5つを順に解説していきます。
①雪見障子の外し方
雪見障子は左右に溝があり、片側の溝が深いのが特徴です。 深い溝の方にバネが入っているため、そこをグッと押し込み、障子を手前に意識して簡単に外せます。 深い溝 … 約5mm 浅い溝 … 約2mm 3mmほどの差があるので見分けはつきやすいでしょう。 ただし、障子の歪みなどで押し込んでも抜けない場合もあります。その場合は位置を少しずらして、「抜けやすいポイント」を探すのがおすすめです。 バネを逆に入れてしまった場合は万が一抜けてしまいます。その際は 薄い状態の板の道具を差し込み、バネを浮かせて外す方法で対応可能です。
②紙の剥がし方
紙を張り替えるときは、まず古い紙を剥がします。 1.布に水を含ませ、ペーストの部分に軽く塗る 2. 2~3分ほど待つと、糊がふやけて紙が簡単になる 3. きれいに剥がした後はしっかり乾燥させる 乾燥させずに紙を貼ると、湿気で紙が波打ったり、ペーストが付きやすくなるので要注意です。 日向よりも風通しの良い日陰で30分以上干すと安心です。
③新しい紙の貼り方
準備が整い新しい障子紙を貼ります。 ・ペーストは市販のチューブタイプで十分。 ・そのまま使わず、刷毛で均一に伸ばしてから貼るのがコツ。 雪見障子には「紙押さえ(紙押え溝)」がないため、切る位置がわかりにくいですが、縁から2mmほど内側でカットするときれいに仕上がります。
④ 取り付け方法
取り付けの際は、必ず深い溝の方にバネを入れます。 バネを先に押し込みながら、もう一方をはめ込めば簡単に取り付け完了です。
⑤トラブル対応
・ 外れない場合→バネが逆に入っている可能性大。薄い板を差し込みながら外。 ・ 紙がうまく貼れない → 下地が乾いていないと失敗しやすい。必ず完全に乾燥させます。 ・歪みで入らない→障子の位置を少しずらしてみると入れやすい。
■まとめ
雪見障子や猫間障子は、外し方・取り付け方にちょっとしたコツがあるだけで、誰でも簡単にメンテナンスできます。 特に「溝の深い方にバネを入れる」という基本を覚えていれば安心です。 ぜひこの記事を参考に、紙の張り替えや調整にチャレンジしてみてください。
■最後に 職人のこだわりが詰まった障子.comの障子に興味を持っていただけた方は、ぜひサイトでご自分にぴったりの障子を探してみてくださいね!
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