2025.10.16
【職人仕事】この工具じゃないとできない仕事がある
建具職人・佐藤さんの手にあるのは、少し変わった形の鉋(かんな)。 これは「際鉋(きわがんな)」と呼ばれる、職人の必需品です。 ■ 際鉋(きわがんな)とは? 際鉋は、木の角(かど)や端(はし)ぎりぎりを削るための特別な鉋です。 普通の鉋は刃が真ん中にあるため、壁際などは削り残してしまいます。 ですが、際鉋は刃が片側に寄っているので、端まできれいに削れるのが特徴。 ■ 障子づくりに欠かせない道具 佐藤さんによると、障子の「面取り」など細かい仕上げにはこの鉋が欠かせないそうです。「普通の鉋では届かない場所も、際鉋なら端まできれいに削れるんですよ。」 実際に使うと、木の角が滑らかに整い、美しい仕上がりに。 “この工具じゃないとできない仕事がある”という言葉がぴったりです。 職人の手仕事は、こうした道具の工夫に支えられています。 道具を知ることは、職人技の本質を知ることでもあります。 ■最後に 職人のこだわりが詰まった障子.comの障子に興味を持っていただけた方は、ぜひサイトでご自分にぴったりの障子を探してみてくださいね!
2025.10.16
【職人仕事】失われていく職人仕事について聞いてみた
■ 茶室の丸窓の美しさ 大河ドラマなどで見かける茶室の丸い窓。 壁を円形にくり抜き、竹や木の組み目が見えるあのデザインは、見る人を惹きつけます。 ■ 職人の技による伝統工法 丸窓は建具屋ではなく、壁を組む小舞職人と左官職人の手仕事によるものです。 竹や葦を編み込み、土を重ねて塗り、円形に塗り残すことで丸い形が生まれます。 ■ 技術の継承が難しい現状 こうした技術を持つ職人は減少中。 京都ではまだ職人がいますが、地方ではほとんど見られません。 塗り壁には下地・中塗り・上塗りと手間がかかるため、依頼する人も少なくなっています。 ■ 現代の代替方法 現代の素材を使えば、プラスターボードやクロスで似たような見た目は作れます。 しかし、本物の職人仕事が持つ深みや質感には及びません。 ■ 職人仕事の価値 手間と時間をかけ、自然素材と向き合う職人の技。 失われつつあるこの仕事の価値を、私たちは改めて見直す必要があります。 ■最後に 職人の技が詰まった障子.comの障子に興味を持っていただけた方は、ぜひサイトでご自分にぴったりの障子を探してみてくださいね!
2025.02.04
【建具 かんな】現役建具職人が障子づくり用の鉋について全部話します!
障子や木工製品の仕上げに欠かせない「カンナ」。今回は、建具職人・佐藤さんに、カンナの種類や使い分け、調整の仕方、さらには実際の削り方まで詳しく解説していただきました。 ■そもそも「カンナ」とは? カンナ(鉋)とは、木材の表面を削って滑らかに整えるための道具。大工さんは粗削りから仕上げまで幅広く使いますが、建具職人の世界では主に「仕上げ」や「微調整」に使用されます。 例えば、障子の部品同士の組み立て後の微妙な段差を整えたり、見た目を美しくするために使われるのがカンナです。 ■主なカンナの種類と使い分け 佐藤さんが普段使っているのは、主に以下の3種類のカンナです。 ①平鉋(ひらがんな) ・表面全体を平らに削るための基本のカンナ ・角を少し丸めたり、面取りをしたりするのにも使用 ・大・中・小サイズあり、用途に応じて使い分け 【平鉋(ひらかんな) 替え刃式鉋・替え刃】http://shop-kawai.g.dgdg.jp/kaebakanna_hanbai.html ②際鉋(きわがんな) ・刃が端までついていて、角や細かい部分の削りに最適 ・「右勝手」と「左勝手」があり、削る方向によって使い分け ・障子の「ほぞ」部分など、通常のカンナでは届かない場所にも対応 【際鉋(きわかんな)】http://www.iwood.jp/iwood/image/2012-d/18.jpg ③紙貼鉋(かみはりがんな) ・障子紙を貼る部分(紙じゃくり)専用のカンナ ・紙一枚分だけ削れるように、刃の幅も非常に狭い障子専用のカンナ ・2回ほど軽くかければ、紙の厚みにぴったり合う 【紙貼鉋(かみはりかんな)】https://store.shopping.yahoo.co.jp/jindaikohonpo/kakusyu-kanna-069.html?sc_i=shopping-pc-web-result-storesch-rsltlst-imghttps://store.shopping.yahoo.co.jp/jindaikohonpo/kakusyu-kanna-069.html?sc_i=shopping-pc-web-result-storesch-rsltlst-img ■カンナの構造と調整方法 どのカンナも基本的な構造は共通で、「刃(神刃)」と「裏金(押さえ刃)」の2枚構成です。 鉋身(かんなみ): 実際に木材を削る主刃 裏金: 鉋身をしっかり押さえる補助刃 調整は刃の出具合で行い、叩きながら微調整していきます。刃を出しすぎると厚く削れ、引っ込めると薄くなります。 近年では、刃を取り替えられる交換式のカンナも登場し、一般の方でも手軽に使えるようになりました。切れ味も良く、手入れが苦手な方にもおすすめです。 ■実演!職人のカンナ削り 佐藤さんに、実際にカンナで木材を削る様子を見せていただきました。 ①平鉋(ひらがんな)の削り方 ・面をなだらかに整える用途に使用 ・少し斜めに当てて引いていくのがコツ ・力加減を一定に保つことで美しく削れる ②際鉋(きわがんな)の削り方 ・刃が端まであるので、隅まできれいに削れる ・障子の角や細部、ホゾの面取りなどに使用 ③紙貼鉋(かみはりがんな)の削り方 ・障子紙の貼り部分(紙じゃくり)削る。2回削ると紙1枚分の深さになるように調整されている。 ※障子は、紙じゃくりに障子紙を貼ると障子本体と紙の表面が平らになる作りになっている ・他のカンナでは不可能な繊細な加工が可能。 ■ まとめ:カンナは職人の“手の延長” カンナは、見た目以上に繊細で調整が難しい道具です。しかし、その分、職人の技術がダイレクトに表れる道具でもあります。 障子を一枚仕上げるだけでも、こうした多彩な道具と技術が使われていることを知ると、ものづくりへの敬意が生まれますね。 ■ 最後に この動画が参考になった方は、ぜひ「いいね」と「チャンネル登録」をお願いします!また、興味を持っていただけた方は、ぜひ障子.comのサイトをご覧ください。
2025.02.04
【永久保存版】障子を綺麗に貼る方法を建具職人に聞いてみた!【障子.com】
今回は、山形県の「齋藤勇治建具店」さんにお邪魔して、プロの障子貼り職人・佐藤さんから、障子紙の正しい張り替え方を教えていただきました。 「障子の張り替えって難しそう…」「道具や糊の選び方が分からない…」そんな初心者の不安を、わかりやすく丁寧に解消してくれる内容です。誰でもすぐに実践できるよう、道具選びから貼り方のコツまで、細かなポイントもすべて網羅!ぜひ最後までご覧ください。 ■使う道具と材料 最初に、使用する糊と障子紙について解説。 ●糊は「障子専用」のものを よく市販の水糊で代用されがちですが、実はNG。障子専用の糊を使い、説明書どおりに希釈(目安は糊10:水1)して使うのが大切です。水が多すぎると貼り付きが悪くなり、逆に糊が濃すぎると乾いたときに紙が強く引っ張られてしまいます。 ●紙は「破れにくいタイプ」が安心 今回使ったのは、一般的な障子紙よりも破れにくく、扱いやすい「タフトップ」という紙。縦に裂こうとしてもなかなか破れず、力を加えても簡単には破けません。100円ショップの紙などは破れやすいため、避けたほうが無難です。 ■実践編:障子紙の貼り方 ●糊を塗る 紙を貼る前に、まず障子枠の「紙じゃくり」に糊を塗ります。ポイントは、ハケで「トントン置くように」薄く均等にたっぷり塗る必要はありません。多少はみ出しても、拭き取ったり乾かせば見えなくなるので問題ありません。また手早く作業するに越したことはありませんが、すぐに乾いたりはしないので慌てなくても大丈夫です。《障子専用のり》美よしの糊(みよしの)襖・障子・金銀紙用 高級煮糊 表具用でん粉系接着剤焼けも出にくい和紙と相性抜群の煮糊 https://x.gd/LGxX6 《糊刷毛(のりはけ)》 PC柄 切次刷毛 小林製 高品質の豚毛を使用したPC製の糊刷毛です。細く線のような糊付が出来るように、毛の厚みを細くしています。 毛が抜けにくいものが良い。製品の障子貼りでは何回も安定して使うことができる高級なものを使いますが、ご家庭で一回だけ使うなら安価なものでもよいです。 糊刷毛:小林刷毛製造所のホームページ http://www.kobayashihake.jp/hyougu.html 糊刷毛:参考販売サイト https://x.gd/OvafQ 《のりを入れておくトレー》 建具職人おすすめのトレー ダイソーシューズトレー https://x.gd/5SRbA ●紙を貼る 貼るときは、最初からサイズをピッタリに切らないこと。大きめのロールの状態で貼り付け、均等にまっすぐ張っていきます。しっかりと枠に押さえつけながら、貼る位置を安定させるのがコツです。障子紙にロールの巻き癖がついていると貼った後浮いてくることも。その際は手のひらで押し付けてくっつけます。 《障子紙》 破れにくく、水に濡れても強い!障子紙の約5倍の破裂強度 タフトップ https://www.warlon.co.jp/products/%e7%84%a1%e5%9c%b0-10/ ■仕上げとカットのコツ 貼り終えたら、障子の枠に沿って紙をカットしていきます。 ・爪で軽く筋をつけることで、カッターを入れるラインが見やすくなります。 ・爪でなぞった部分の四隅に鉛筆で定規を当てるための印をつけます。 ・カッターは切れ味の良い新しい刃を使用。角度は「寝かせて切る」ことがポイント。刃を立てると切り口がボソボソになってしまいます。 《カッター》 オルファカッター https://www.olfa.co.jp/products/productcategory/2 《定規》 アクリル板(透明) 厚さ5mm×幅100mm×長さ1000mm 参考販売サイト https://x.gd/tctEY 定規は障子のサイズに合わせたものを準備できればベストですが、ご家庭で使う場合は一回で切らずに何度かに分けて切れる長さの定規を準備していただければと思います。 ■仕上がりの確認と注意点 よく他の動画などで「霧吹きでシワを取る」という方法も見かけますが、今回の佐藤さんは「基本的に霧吹きは使わない」とのこと。理由は、紙が収縮して枠が曲がってしまう可能性があるからです。 万が一、貼っている段階で大きなシワができてしまった場合は、潔く貼り直すのがプロの判断。 ■乾燥と取り付けについて 紙を貼ったあとは、「必ず一晩しっかり乾燥させてから」取り付けましょう。乾燥することで紙が収縮し、細い部分が引っ張られて枠が歪むことを防ぎます。 ■障子は毎年張り替える必要があるの? 昔は年末の大掃除で張り替えるのが習慣でしたが、現在では破れにくい紙も増えているため、「破れなければ毎年張り替える必要はありません」。4〜5年に1回程度で十分です。 ■若い世代にもおすすめしたい「障子」 和室離れが進む一方で、障子の持つ柔らかい雰囲気に魅力を感じる若い世代も増えています。張り替えのハードルを感じるかもしれませんが、基本さえ押さえれば誰でもきれいに仕上げることが可能です。 ■まとめ 障子紙の張り替えは、正しい道具と手順を知ることで、初心者でもしっかり仕上げられます。道具選びから仕上げのコツまで、ぜひこの動画を参考に、自宅の障子をリフレッシュしてみてください。 ■最後に この動画が参考になった方は、ぜひ「いいね」と「チャンネル登録」をお願いします!